温泉は入浴だけではなく、飲用もできることをご存知でしょうか。入浴と同じく、飲用することでも体の不調を整える効果も得られますが、場合によっては体に悪影響を及ぼす危険性も考えられるため注意が必要です。この記事では温泉水の飲用について、その効果・効能に加えて、飲用の際の注意点や危険性をご紹介します。
1.温泉水の飲用で得られる効果・効能
温泉水を飲用することにより、入浴の際と同じく、体のあらゆる不調を整えられる効果・効能は得られます。入浴時と異なり、直接体に取り込み消化器官から温泉の科学的物質を吸収することになるため、内服薬と考えることも可能です。
なお、その効果は各温泉のお湯に含まれる成分の違いにより異なります。たとえば、二酸化炭素泉もしくは炭酸泉と呼ばれる炭酸を含む温泉水では、胃腸機能低下の改善・食欲増進効果に期待ができます。炭酸水素塩泉では胃十二指腸潰瘍・糖尿病に効果があるでしょう。塩化物泉では萎縮性胃炎・便秘に効果があるでしょう。含鉄泉では鉄欠乏性貧血などの改善が可能です。このように、お湯に含まれる成分により得られる効果はさまざまとなっており、その多くは内臓系の疾患にアプローチできる傾向となっています。
2.温泉水は危険?飲用の注意点
体の不調を整える効果のある温泉水ですが、適切な飲み方をしなければ、反対に体に悪影響を及ぼしてしまうため注意が必要です。
2-1.新鮮な温泉水を飲む
温泉水は「なまもの」であることを理解し、汲みたての新鮮なものを飲むようにしましょう。温泉水は湧き出したあとすぐに、酸化などの影響によって鮮度が落ち始めます。温泉水に含まれる科学的物質に変化が起きるだけではなく、雑菌が繁殖することも考えられます。そのため、持ち帰ることなどはせずに、飲泉所などですぐに飲むことがおすすめです。
2-2.飲用許可を得た温泉水を飲む
温泉水を飲む際には、保健所の飲用許可を得ているものだけを飲むように注意しましょう。飲用許可を得ていない温泉水は、体に悪影響を与える可能性があり危険です。そのため、保健所の許可を得ているか事前に確認することに加え、当然ながら入浴用の温泉水も飲まないようにしてください。
2-3.摂取量や飲用時間
温泉水は1日あたりの摂取量が500mlまでとなっています。摂取量が多くなると、体に悪影響の及ぶ危険性があるため規定量を守りましょう。また温泉水の多くは、食前の30分〜1時間前を目安に飲むことを推奨されています。ただし、含鉄泉などの一部の温泉水は、食後の飲用が望ましいものもあるため注意してください。
2-4.飲用方法を守る
温泉水のなかには、そのまま飲むと含有成分の濃度が濃すぎるものもあるため注意が必要です。とくに、酸性泉や強塩泉などは水で薄めて飲むことを推奨されています。薄めずに飲むと、胃を傷める原因になることも考えられるため注意しましょう。
3.禁忌症は温泉水の飲用に注意
禁忌症の症状を持つ方にとっては、温泉水は体に有害となるケースがあります。そのため、飲まない、もしくは医師の指導のもと飲用するようにしてください。禁忌症の例として、少しの運動でも息苦しさを感じるような心臓や肺、肝臓など特定の疾患を持つ方があてはまります。
また出血がある場合や発熱などで体力低下が見られる場合も、症状の悪化を招く可能性もあるため注意が必要です。これらの多くは、とくに入浴時に注意すべき禁忌症となっています。ただし、飲用の場合であっても、持病を悪化させる危険性が考えられます。持病の種類によっては、摂取許容量が定められているものもあるため、飲用の際には必ず医師に確認を行いましょう。
4.飲用温泉水は市販のものでも大丈夫?選ぶコツとは
前述したように、温泉水は不適切な飲用をすると体に悪影響も及ぶため注意が必要です。ご自身の体調を考慮しながら、適切な飲み方で体に良い効果を得るようにしましょう。なお、温泉水は市販されている商品からでも、体調を整える成分は摂取できます。ただし各温泉によって含有成分が異なるように、市販の温泉水も商品により含有成分や効果・効能が異なることを覚えておきましょう。
たとえば、カリウムが含まれているものは血圧低下に効果があり、ナトリウムが含まれていれば体内の水分量の調整に役立つことが考えられます。これらのミネラル成分は商品の成分表を確認して、ご自身の希望や体調にあったものを購入してください。また成分だけではなく、硬度で選ぶ方法もあります。硬水であれば多少の苦味を感じるものがあり、軟水は味に関して強い特徴がないため比較的飲みやすい傾向です。それに加えて、成分の含有量は硬水のほうが多く含まれているなど、特徴の違いもあります。このように、市販の飲用温泉水は成分のほかに硬度も確認しておくと、より好みにあったものを選べます。
5.まとめ
温泉水は、飲用許可を得たものだけを選び、適切な飲用を心がける必要があります。不適切な飲用をしてしまうと、体に良い効果が得られないだけではなく、反対に悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。とくに禁忌症の症状がある方は、医師の指導を受けたうえでの飲用がおすすめです。
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